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「危機に負けない中小企業 No.9」(株)地域科学研究所 代表取締役会長 木下光一氏(元代表理事 別府支部会員)

■自社の本質を見極め磨く
1977年、自宅で不動産鑑定士事務所として創業。現在は、自治体の固定資産税の評価額の管理や、GIS(地理情報システム)の設計・構築、AIシステムの設計・構築、自治体向けの仕事などを行っています。創業後、少しづつ規模を拡大し、1979年に法人化しましたが、当時は人が育たずに、社員が入っては辞めるの繰り返しでした。その後、業態を変えつつ現在のようになりました。

■経営とは人を育てること
1993年に同友会に入会。資格業なので当面は仕事が無くなることもなく、自分は食べていけますが、「これでいいのだろうか」と思い始めました。例会等で学ぶ中で、経営とは人を育てることだと思うようになり、組織的経営を目指しました。そのためには経営指針が必要だと気づき経営指針を作成し、社内で発表しましたが、なかなか定着しませんでした。
しかし、「人を生かす経営」を学び、実践することで、社員と信頼関係を築き、お互いを真のパートナーと思い一緒に仕事ができるかどうかが大事だと気づきました。経営指針も社員と議論をしながら作成し、部門ごとに検証会議も行っています。それをあきらめずにやり続けることで少しずつ会社が変わり成果が出てきました。

■どうしても必要な仕事を行う
資金繰り等で苦しい時期が続いたこともあり、「創業からずっと危機だった」と言う木下氏ですが、経営指針の実践を全社一丸で取り組んできました。下請けの仕事はほとんど行わず、人の生活や安心・安全に関わる仕事をしているので、お客様としてもコロナ禍だからといって、当社のサービスを使わないということはないということです。

■業種、業態を変えて成長する
「新型コロナウイルスの影響で失業者が増えていますが、オートメーション化、自動化がさらに拍車をかけるのではないでしょうか。また、今までは1ヶ所に集めてモノやサービスを提供することが効率が良いと言われていましたが、これからは拠点を分散するように変わっていくと思います。新型コロナウイルスが収束しても元の社会には戻らないので、業種、業態を変えて成長して生き残ることを考えていかなくてはいけません」と今後について語って頂きました。

■木下氏からのメッセージ
「自社が何のために存在しているのか、事業の本質は何なのか、何を提供しているのかを突き詰めて考えなければいけません。ただ与えられた仕事を淡々とこなすだけでなく、自分の頭で考えて仕事を生み出す必要があります。本質をきちんと見極め、それをどこにも負けないものに磨く。それが経営者としての仕事です」

■会社概要
所在地 大分市東春日町1-1 NS大分ビル4F
創 業 1977年
社員数 101名
事業内容 行政デジタル化、行政オンライン窓口システム、AIシステム設計・構築、GIS(地理情報システム)設計・構築
https://www.chklab.com/

<経営理念>
・私たちは豊かで活力ある地域社会づくりに貢献します。
・私たちは社員の幸せを通して、お客様の幸せ、取引先の繁栄、会社の繁栄を実現します。
・私たちは人と人の関係、人と自然の関係を豊かにします。

危機に負けない中小企業 No.9 pdf

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