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「危機に負けない中小企業 No.3」(株)シンシアリー 代表取締役 平川加奈江氏(日田支部会員)

全社員で危機を共有し乗り切る

過去の危機を乗り越えた経営者に話を聞く「危機に負けない中小企業」。
第3回目は「会社は経営者が一人でどうこうできるものではない」と言い
全社一丸となり危機を乗り越えた平川加奈江氏((株)シンシアリー 代表取締役)に話をお聞きしました。

周りの協力で会社を存続

1989年に平川氏は父が設立した会社に入社。しかし、父が事故で急死。
金融機関から返済を迫られ、お金を借りることができない辛い状況となり
その状況を察した取引先が次々と仕事を発注してくれ、何とか持ち直すことができました。

その後、新米経営者の私たちも信頼を得ることができ、売上を順調に推移し、新しく工場を建てることを計画、図面も出来上がり融資も決定!後はゴーサインを出すだけでした。しかし、日々、世界のニュースなどを見て情報を集めていた平川氏は、「トヨタの動きがおかしい。これは何か世界的に影響があるのでは」と感じ、新工場の建設を取り止めました。その数か月後にリーマンショックが起こりました。

次の一手を考えながらしのぐ

リーマンショックが起こった時は、雇用調整助成金を申請し、仕事が無い社員たちに仕事の手順書の作成や、何のために仕事を行うのか、といった教育訓練を行いました。「この時の教育で品質意識や作業意識が高まり、その後受注量が回復した際には想像以上の成果を生み出しました。仕事がない中でも、次の攻めを考えた動きをすることが大切だとこの時に学んだ」と振り返ります。

会社は経営者一人でどうこうできるものではない

現在、平川氏は自らが2011年に設立した(株)シンシアリーの代表取締役として、新型コロナウイルスに立ち向かっています。過去の経験から、「外部環境の変化は自分ではどうすることもできない。ただ、変化に素早く対応しなくてはいけない」と腹をくくり、新型コロナウイルス感染症拡大は長く続くだろうと予想し、3月には金融機関から運転資金を調達しています。

「危機の時は、会社が苦しい状況を全社員と共有し、協力し合うことが大切です。なぜなら会社は経営者が一人でどうこうできるものではないからです。まさに社員は大切なパートナーです。私は、みんなで協力し合い夢や理想を実現する会社を目指しています。苦しい今、みんなが協力しできる事を精一杯やってくれ、本当に感謝しています。何のために会社を経営しているのかが問われていると思います」と危機対応についての心構えを語って頂きました。

平川加奈江氏からのメッセージ
「まずは会社を存続させるために、支援してくれる機関にとにかく頼ることです。難しくても面倒でも周りに支援してくれる方が必ずいます。そういった方に頼り、厳しい今を社員と共に乗り切っていきましょう!」

会社概要

所在地 日田市大字花月1407番地
設立 2011年
資本金 800万円
社員数 37名(障がい者25名)
事業内容 障がい福祉サービス事業
URL: https://www.odt.co.jp/

<経営理念>
私達は、共に切磋琢磨し夢や理想の
実現に向け努力し続ける団体である

危機に負けない中小企業 No.3 pdf

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