活動報告
ACTIVITY-REPORT

県南支部
広報委員会
神崎鉄工(株)代表取締役社長 神崎 慶氏(県南支部会員)

■神崎鉄工株式会社様ならびに神崎慶社長様の簡単なご紹介をお願いします。

弊社は建築鉄骨を取り扱い、県内及び宮崎県北部が主な商圏です。加工だけではなく建方作業も行っていますので、資材の購入、加工、出荷、塗装、建築物の骨組み作成という一連の流れを手掛け、ゼネコンさんへ提供しています。
私は、7年間東京のゼネコンに勤めた後、現会長の提案で地元の親しみある環境に戻り、70年以上続く会社を引き継ぐ決断をしました。弊社は創業から数えて76年目になりますが、始まりは祖父が戦後の鉄不足に対応するべく鋤や鍬などの鉄製農業器具の事業を開始したことにあり、これが現在の私たちの基盤となります。現在私が36歳なので、60歳まで頑張れば神崎鉄工は100年企業となります。事業承継してサラリーマンから経営者になることで多角的な視点を得ることができましたが、だからこそ解決が難しい問題もありますね。日々悩みながらも、良い経営者となるべく取り組んでいます。

■現在、積極的に取り組まれていることを教えてください。

現在、デジタル化に注力し、従来の紙ベース型作業からの脱却を試みています。具体的には、「Salesforce」の導入やRPA(Robotic Process Automation)の自社開発を行っており、全社的な情報共有環境の整備を目指しています。どの選択肢もメリット・デメリットがありますので「社員の効率的な仕事環境」という点を重視しながら、特に若手社員と協議を重ねています。
私が入社前の話ですが、リーマンショックで大赤字を記録し、仕事量が大幅に減少したことがあります。その時、現会長が5Sの原則を工場に導入、それをきっかけに社員の意識改革が起こり徐々に業績を改善していった歴史があります。現在、コロナウイルスの影響と鋼材価格の高騰により厳しい一面がありますが、このデジタル化の取り組みがリーマンショック時の5Sのように現状を打開する一端となることを願っています。

■今後の鉄鋼業ならびに地域について、どうお考えでしょうか。

都市部では開発が活発になっています。今後も鉄鋼業界自体が消えることはないでしょうが、中国からの鉄骨輸入が増加するなど、業界で生き残るためには規模と利益の維持が今後一層求められると考えています。また、佐伯の一企業として地方活性化の問題には立ち向かわなくてはいけません。地域資源の最大限の活用、魅力を引き立てる取り組み、都市から地方への移住促進など積極的な戦略が求められています。行政に対する要望ももちろん大切ですが、それだけではなく、地域の企業や住民自身が主体的になることも大切だと思います。弊社含め地元の企業や地域社会が一体となって、取り組みを進めていくことが重要だと考えます。

《会社概要》
■所 在  地 佐伯市女島区10833-166
■創  業 1947年
■資 本  金 2,000万
■社 員  数 45名
■業務内容 建築鉄骨、鋼構造物工事業 金属製建具工事業 
■U  R  L     http://kanzakitekko.jp/

《経営理念》
1.「安全」と「誠実」なものづくりを通して、お客様・取引先・社会に対して「安心」と「信頼」を届ける。
2.社員の幸福と会社の社会的地位の向上のために、常に「信念」を持って、利益の追求を目指す。

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