大分県日田市を中心に現在は、ららぽーと福岡にも出店、三世代にわたり愛される味を届け続ける「ハンドメイドキッチンOJ」の東真吾氏を訪問しました。
■地元の声と健康志向に応え続けて
弊社は、アメリカ資本の「オレンジジュリアス(FC)」をはじめ、「オレンジキッド」、現在の「ハンドメイドキッチンOJ(以下OJ)」と形を変えながら営業を続けています。オレンジキッド時代から、テイクアウトや配達を定着させ、地元のお客様のニーズにお応えしてきました。
店名をOJに改めてからこちら、他のナショナルチェーンで起きていた異物混入やワンオペ問題などを反面教師とし、安全・安心と健康とをお客様にお届けする「手作り」「スロウフード」へと転換しました。オレンジキッド時代からのスパイシーポテト・チキンナゲット・シェイクの味は変えていません。変わらない味は、多くのご家庭の三世代の記憶に残っているようで、ご家族が集まるときや遠方からお子さんが戻られたときにもご注文をいただきます。
コロナ禍にあっても特に売上の落ち込みはありませんでしたし、あるお客様から「コロナにかかってしまったのですが配達してもらえますか」と頼っていただけたときは、地場の飲食店として頑張ってきてよかったと感じています。
■個人経営から会社経営へ
父が立ち上げたオレンジキッド時代は、企業であったものの感覚は個人経営でした。数字から経営を振り返ったり、方向性を定めたりすることはあまりなかったように思います。
OJに転換してから後、私も一スタッフとして店に関わりましたが、「利益を出すための管理体制が整っていない」と感じることがありました。色々と勉強をしながら社長の立場となりましたが、個人経営から会社経営へと意識を変え、企業としてより力を蓄えたいと思っていました。
■同友会に入会したのは「答え合わせ」
経営に携わるようになってからこちら、多くの学びを重ねてきたつもりではいましたが、ゲスト参加した例会で即入会を決めました。他の経営者と直接話すこともまれでしたので、これまで自分の立てた仮説の「答え合わせ」ができると直感しました。他の経営者の生きた言葉から、人を生かす経営とは何かを学んでいます。
人口減少を回避できない中、日田市内で大手飲食チェーンとどう戦っていくのか厳しい局面を迎えるはずです。地域とともにどう発展していくか、組織力をどう上げていくかを学びつつ、来るべき日に備えたいと考えています。