別府ならではの地域と特性を活かした取組みが重要
3月26日(火)ふれあい広場サザンクロスで別府支部3月例会を開催しました。
「持続可能な観光地形成を実現するライフサイクル分析」をテーマに姫野由香氏(国立大学法人大分大学 准教授)に報告して頂きました。
大分大学で専門は建築・都市計画で、主に別府市をフィールドとした、地方における自立的地域運営・経営に関する研究等をされてる姫野先生に報告頂きました。
グローバル・サスティナブル・ツーリズム協議会(GTSC)と呼ばれる、持続可能な旅行と観光のための、グローバルな基準を設定した世界的な取り組みがあり、認証されてるのは、わずか3都市のみ。今後重要な指標となりますが、日本は2018年に釜石市が選出されたのをはじめ、2023年時点、上から6番目のTOP100選に10地域が選出されています。2020年には日本版持続可能なガイドラインが出来ました。
観光地には栄枯盛衰の波があり、特に激しいとされています。これをバドラーのライフ・サイクル曲線に当てはめ過去50年間を振り返ると、別府は今再生期にあると分析されます。観光地の現状を可視化する事で、観光地形成をどのように実現していくか、観光地域の価値の積み上げ・底上げと、国際化に向けた多様な取組みがこれからの課題ではないでしょうか。観光地の価値は変動しやすいため、それを小さくする為には、観光政策の役割が重要になってきます。価値は自然や景観等の絶対的価値と、イベントやキャラクターの様な消費されやすい価値に分けて考えられ、「別府ならではの地域と特性を活かした取組みがこれからの課題として重要になる」と説明され、今有る景観が特別な価値を持っている事に気付かされました。
観光という漠然としたものを、数値化し可視化出来る事、ありとあらゆる方法で問題解決に挑む姿勢を学びました。そこには地元に対する熱い想いを感じる事ができました。