地域内再投資と地域内経済循環が重要
7月26日(金)中小企業魅力発信月間の取り組みをJ:COMホルトホール大分とWEB併用で開催しました。
基調講演は、岡田知弘氏県内(京都橘大学経済学部教授 京都大学名誉教授)が「地域を元気にする中小企業振興基本条例~地域のインフラとしての中小企業の可能性~」をテーマに報告しました。
また、事例報告として、「中小企業振興基本条例の取り組み状況」をテーマに原田敬史氏((有)原田工務店 代表取締役)が報告しました。
中小企業基本法の公布・施行日である7月20日を「中小企業の日」、7月の1ヶ月間を「中小企業魅力発信月間」と定められています。この期間に、中小企業・小規模事業者の存在意義や魅力等に関する正しい理解を広く醸成する機会を国民運動として提供していくため、官民で集中的に中小企業・小規模事業者に関連するイベント等を開催する取組です。大分同友会では中小企業魅力発信月間の取組として、中小企業振興基本条例の理解を深めるとともに、地域経済のインフラとしての中小企業の役割を学ぶ学習会を開催しました。
まず、原田氏に中津市中小企業振興基本条例について報告して頂きました。中津市では2018年11月に岡田氏をお呼びして中小企業振興基本条例制定シンポジウムを開催しました。行政や他団体などから60名以上が参加。条例制定の機運が高まり、2019年に中津市中小企業振興基本条例が制定された経緯を説明しました。
続いて岡田氏に報告して頂きました。2005年、中小企業振興基本条例が制定された自治体は20ほどでしたが、2023年末時点では41%の自治体で条例が制定されています。人間の生活領域は500m圏内で、基礎細胞となる地域と言えます。集落・街区、市町村、県、国、アジア、世界の順で地域は成り立っており、その逆ではありません。足元の地域の主体者は中小企業、農家、協同組合、NPO法人、自治体であり、主体が再投資力をつけることが重要です。地域を豊かにするためには、地域内再投資と地域内経済循環が重要ですと訴えました。また、東京都墨田区や北海道帯広市、京都府与謝野町の事例を交えて報告して頂きました。