大きな悪化はみられず安定成長だが、下振れリスクあり
3月3日(月)事務局とWEB併用で経営戦略に役立つ情勢学習会を開催しました。
石井まこと氏(大分大学経済学部 教授)に第40回景況調査(2024年7~12月期)の分析をして頂きました。
今回で第40回を迎えた大分県中小企業家同友会の景況調査。毎回調査結果を大分大学の石井経済学部教授に分析報告していただき、意見交換を通じて会員企業の自社を取り巻く情勢分析に活用してもらえれば、という趣旨で開催しています。
景況調査への回答率の向上という課題はあるのですが、約25%の方がコンスタントに回答して頂けるのは長年取り組んできた結果かなと思います。今回も石井先生は色々な視点で分析し、小さな流れに着目しわかり易く報告していただきました。
2024年下期(7月~12月)は、建設・製造・サービス業などは好調ですが、情報・通信・商業はあまりよくありません。次期(2025年1~6月期)についての見通しは明るいのですが、円安や物価高騰の影響をどう捉えるかで、判断に迷いがあるようにも感じます。また、大分県も後継者不在などの理由で事業の廃業が増えてきています。
この報告の最後には必ず提言があるのですが、石井先生が今回提言されたのは経営者の創造性と健康(休養・睡眠)です。「健康経営」が昨今よく聞かれますが経営者の労働時間は把握されておらず、睡眠不足が様々な障害を起こすのは経営者も同じであると言われます。心身が健康である事が新しい仕事の創生を産み出す為にも必要である事を説かれました。そして、使い捨てられる経営から使い続けられる経営を提唱されました。これは、経営者が次の社会戦略を考える意味で大事な言葉になってくるという事だと思います。
私達同友会会員は自社の維持発展や、地域の課題解決など取り組まなければいけない事は盛り沢山です。だからこそ、自分自身の体調を整え、なるべく頭の中をクリアにした状態で事に当たらなければ・・と思った情勢学習会でした。